重要な記事だと感じたので翻訳することにした。
だが、思いのほか翻訳に時間が掛かってしまった。全て私の怠惰さの成せる技である。
かなり昔の記事だ。果たしてリンクは生きているだろうか?
Ex-Regulator Says Reactors Are Flawed
この記事を探し、抄訳を付けて下さったのはいつもお世話になっているBlog『フランスねこのNews Watching』だ。
米国原子力規制委員会・前委員長『米国内の原発は全て修理不可能な欠陥品』/ニューヨーク・タイムズ(4月8日)
今回この記事を出たての頃知り、いろいろ検索したのだが、独力では探し出す事が出来ずにいた。大変有り難い。
翻訳の参考にも、大いにさせて頂いた。最大限の感謝を述べたい。
いつもありがとうございます。
逐語訳を試みたが、なかなか困難な作業になった。良く訳の分からない日本語になっているところは、私が分からずに訳している箇所だ。
より良い訳を求めています。ご指導のほどよろしくお願いいたします。
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米国原子力規制委員会・前委員長『米国内の原発は全て修理不可能な欠陥品』
By MATTHEW L. WALD
Published: April 8, 2013(日本時間2013年4月9日火曜日)
ワシントン─現在米国で稼働中の104基の原子力発電所はすべて、修理不能な安全上の問題を持っている。それらは新しい技術に置き換えるべきである。原子力規制委員会の前会長は、月曜日にそのように語った。また彼は、一度にすべてを止めるのは現実的ではないと語り、現在ある原発の廃炉年限を延長せず段階的に廃止することを支持した。
前会長Gregory B.Jaczko氏は、様々な反原発グループでは珍しいことではない位置と同じ姿勢をとる。しかし、彼が以前、安全上の担当に確実にあった産業界を無遠慮に批判することは、原子力委員会の前代表にとって高度に珍しいことだ。
彼が会長だったとき、これらの点を確認しなかった理由を尋ねられてJaczko博士は発言の後インタビューで「私は本当に最近になるまでこの結論に到達しなかったのです」と語った。
「私はただこの問題についてより考えてみました。そして産業界と規制当局として様子を見ていたのです。そして原子力安全コミュニティ全体がこれらのとてもとても難しい問題にどう対処するかについて期待し続けました」それらは日本の2011年福島原発事故によってより明らかになったものだ。彼は言う「バンドエイドにバンドエイドを貼り続ける今の対応では問題は解決しません。」
Jaczko博士は、ワシントンのカーネギー国際原子力政策会議の福島事故に関する会議で彼の所見を述べた。Jaczko博士は、原子力委員会から許可を受け、初期40年のライセンスを越えて、20年間稼働許可を出している原子力発電所のほとんどについて「長期の稼働は不可能」と指摘。彼はまた規制委員会が求めていた、原子力発電所所有者に対しての次の20年間の延長許可依頼(それは一部の原子力発電所を合計80年まで稼働させることを意味する)を実現困難な変更だとして否定した。
Jaczko博士は、連鎖反応がシャットダウンされた後、多量の熱を発生し続けるという良く知られた核燃料の特性を挙げた。その“崩壊熱”は、福島のメルトダウンにつながったものだ。解決策は、彼によると、恐らく熱が燃料の融点まで温度を押し上げることの出来ない、より小さな原子炉だった。
原子力産業界は、博士Jaczkoの評価に反対している。「米国の原子力施設は安全に動作している」Marvin S. Fertel原子力エネルギー協会、業界及び業界団体の社長兼最高経営責任者(CEO)は述べている。「それは前原子力規制委員会委員長としてGreg Jaczko氏が在任中だった場合のことだ。特別福島応答専門調査団として認められたNRCの会長として在任中だった場合、安全性と性能指数の多さによって証明される場合のことだ。それは今でも変わらない。」
Jaczko博士は委員会の4人の同僚との競合の数ヶ月後、昨年夏に会長を辞任した。彼はしばしば安全問題に関する少数派として投票し、より積極的な安全性の改善を提唱し、原子力産業によって、深い疑念を持っていると見なされてきた。上院多数党院内総務、ネバダ州のHarry Reid氏元補佐官。彼はReid氏の呼びかけに任命され、ラスベガスから約100マイルのユッカマウンテンで計画されていた核廃棄物投棄の進行を遅らせることに尽力した。
--以上--
以下原文をそのままコピペしておく。
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Ex-Regulator Says Reactors Are Flawed
By MATTHEW L. WALD
Published: April 8, 2013
WASHINGTON — All 104 nuclear power reactors now in operation in the United States have a safety problem that cannot be fixed and they should be replaced with newer technology, the former chairman of the Nuclear Regulatory Commission said on Monday. Shutting them all down at once is not practical, he said, but he supports phasing them out rather than trying to extend their lives.
The position of the former chairman, Gregory B. Jaczko, is not unusual in that various anti-nuclear groups take the same stance. But it is highly unusual for a former head of the nuclear commission to so bluntly criticize an industry whose safety he was previously in charge of ensuring.
Asked why he did not make these points when he was chairman, Dr. Jaczko said in an interview after his remarks, “I didn’t really come to it until recently.”
“I was just thinking about the issues more, and watching as the industry and the regulators and the whole nuclear safety community continues to try to figure out how to address these very, very difficult problems,” which were made more evident by the 2011 Fukushima nuclear accident in Japan, he said. “Continuing to put Band-Aid on Band-Aid is not going to fix the problem.”
Dr. Jaczko made his remarks at the Carnegie International Nuclear Policy Conference in Washington in a session about the Fukushima accident. Dr. Jaczko said that many American reactors that had received permission from the nuclear commission to operate for 20 years beyond their initial 40-year licenses probably would not last that long. He also rejected as unfeasible changes proposed by the commission that would allow reactor owners to apply for a second 20-year extension, meaning that some reactors would run for a total of 80 years.
Dr. Jaczko cited a well-known characteristic of nuclear reactor fuel to continue to generate copious amounts of heat after a chain reaction is shut down. That “decay heat” is what led to the Fukushima meltdowns. The solution, he said, was probably smaller reactors in which the heat could not push the temperature to the fuel’s melting point.
The nuclear industry disagreed with Dr. Jaczko’s assessment. “U.S. nuclear energy facilities are operating safely,” said Marvin S. Fertel, the president and chief executive of the Nuclear Energy Institute, the industry’s trade association. “That was the case prior to Greg Jaczko’s tenure as Nuclear Regulatory Commission chairman. It was the case during his tenure as N.R.C. chairman, as acknowledged by the N.R.C.’s special Fukushima response task force and evidenced by a multitude of safety and performance indicators. It is still the case today.”
Dr. Jaczko resigned as chairman last summer after months of conflict with his four colleagues on the commission. He often voted in the minority on various safety questions, advocated more vigorous safety improvements, and was regarded with deep suspicion by the nuclear industry. A former aide to the Senate majority leader, Harry Reid of Nevada, he was appointed at Mr. Reid’s instigation and was instrumental in slowing progress on a proposed nuclear waste dump at Yucca Mountain, about 100 miles from Las Vegas.
--以上--
Jaczko前委員長が、アメリカの原子炉に対して「バンドエイドにバンドエイドを貼り続ける対応」と言っているのは注目に値する。
2 件のコメント:
いけださん
こんにちは。先日はゆっくり記事を拝見することができませんでしたので、改めて遊びに来てみました。私もいけださんに宮崎駿監督の作品を教えて頂いたりして助けて頂いておりますので、御礼を言われてかえって恐縮しております。引き続きいろいろと教えて頂ければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
読んで下さったのですか。ありがとうございます。
どうも語学が軒並み駄目で、本当にコンプレックスなのです。
それだけにフランスねこさんのBlogにはお世話になりっぱなしです。
この記事はとても重要と思えたので、なんとかしたいという思いだけで訳してみました。
どうでしょう?大きな間違いが無ければいいのですが。
宮崎駿さんの作品は私も別のBlogで教えて頂いたものです。
それよりも普通の人が読めないフランス語の記事を紹介する方が、どれ程役に立つBlogになることか。
何はともあれ、これからも宜しくお願いします。
出来る限り役に立つBlogにしたいのですが、なかなか…(笑)
頑張ります。
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