20080927

冬の便り

やけに冷え込むなぁ…と思っていたのだが、方々から冬の便りが届く。北海道ばかりではなかった。本州でも蔵王で初冠雪が認められたようだ。
近い所では妙高や黒姫でも雪の写真が撮られていた。思わず身震いした。

冬はすぐそこ迄素早くやって来ていた。

今日の善光寺平はアメダスによると最低気温が9.9℃。最高気温が16.1℃。まだ冬の気温ではないが、充分に寒い。

最低気温が10℃を割ったのは、この秋初めての事ではないだろうか?この1週間の気温の低下には目を見張るものがある。早朝(と言うより夜中)目を醒ましてしまった時には暖房が欲しくなる。

先日迄うるさい程鳴いていた秋の虫(多分全部エンマコオロギ)の声も、明らかに弱々しくなった。

気象庁の長期予想では、この冬は暖冬だと言う。この先、どの様に天候は移り変わって行くのだろう?

台湾は今年、颱風の当たり年だった。現在台湾に向かっている颱風15号Jangmi(韓国語でチャンミーはバラを意味する)もまた、ほぼ確実に台湾に上陸するだろう。
そのばら颱風の進路に変化が見られた。
当初の予想より北に進路を変えつつある。進路予想では台湾を通過した後、大陸の直前で偏西風に流され、急に北東に曲がるらしい。
「猛烈な」と形容された久し振りの颱風だけに、その進路の行方が気に掛かる。

くっきりとした目を持つ、美しい颱風だ。

20080924

秋晴れ

昨日(23日)は人並みに父の墓参りに行って来た。空気が入れ替わったようだ。まだ暑いと思っていたのはほんの3、4日前。だが、昨日はさすがに長袖を着て出掛ける。とは言え、日中はまだ暖かく、長袖はまだ早かったか?と、やや反省。

この反省がいけなかったのだ。

夜中に目を醒ます。明らかに寒い。空に出ていた月も、薄い雲に覆われていたが、白い寒々とした光を放っていた。

オリオン座は早々と南の空に上がっている。
風が強く、ベランダに出るとその風がもろに吹き付けて来る。早々に退去した。

さて、朝もう一度目を醒まし、昼はそれでも暖かいだろうと半袖のTシャツに着替える。一旦着てしまうと、わたしはなかなか着替えると言う事をしない。昼は暖かくなるのだ…、と念ずるように半袖一枚で過ごしたのだが、…果たして今日の最高気温は21℃に達したのかどうか?
11時頃、一旦気温は下がったもののその後持ち直し、12時には20.7℃迄持ち直した。このまま気温は上昇するだろうと思っていたのだが、結局その値が今日の最高気温になりそうだ。気温は20℃を少し越えた辺りをうろうろして夕方になった。

気象サイトを見ると、北海道の鶴居では最低気温が2.5℃だったらしい。恐らく、信州でも山ではその辺りまで下がった所があるのではないだろうか?尤も、稚内で初冠雪が認められたらしいので、北海道には敵う訳がないのだが…。

ベランダに出て、空を見るとすっかり秋晴れ。空には筋雲しかなく、その雲量も極めて少ない。
だが、山々はまだその色を変えず、どこかしら夏の名残を感じさせる。

丁度偏西風は東上がりに吹いている。この後、天気は下り坂を迎えるだろう。
「一雨一度」という言葉があるそうだ。一雨ごとに、気温は下がって行く。少し前迄、このまま冬も暖かいまま迎えるのではないかと秘かに期待していたのだが、季節はきちんとそれらしい装いを纏ってやって来る。

こちらも、それなりに「それらしい」装いに変えなければ。もう一日中半袖で飛び回っているのはやめにしよう。

20080921

颱風一過、だった。

颱風シンラコウは日本から離れ、太平洋上に出てからも暴風雨圏を保ち、未だ渦を巻いているが、既に14号ハグピートが発生してる。直接日本に影響を与える颱風にはならないだろうが…。

昨日は日記を書いた直後から晴れ渡り始め、颱風一過というより颱風一夏と呼びたくなる程の暑さになった。颱風の影響を全くと言っていい程受けなかったのだが、その後の晴れ間だけ恩恵を受けるのは、どこか済まない気分になる。
女房殿はとっとと山に遊びに行った。

このところどうも気力に欠ける。わたしも誘われたが断ってしまった。

今になって後悔している。今日は一転して雨。
朝5時頃から急に降り始め、急いで洗濯物を取り入れた。その時は一過性の雨だと思っていたが、なかなかどうして、そのまま本降りになった。
昨日の暑さをそのまま残していた気温は10時迄どんどん下がり。17℃台まで下ってしまった。これも予想外の出来事だった。
その直前に気象サイトを覗き込み、今日の昼迄は晴れそうだと予想していたのだ。エンマコオロギもうるさい程鳴いていた。

今日の雨も、長野では大人しく降っているが、九州方面では大雨で、山陽新幹線が運休になっている。
颱風に引き続き、ここでは雨の影響をかろうじて免れているらしい。

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結局21日は0時0分の気温23.1℃がそのまま最高気温になった。

20080920

夕焼けと虹

5時40分。やうやう白く明けゆく。紫立ちたる雲の広くたなびきたる。

お年寄りたちのおはようの挨拶が方々から聞こえて来る。早起きだなぁ…と改めて思う。それを聞いているわたしは何か?など余計な事は考えない事にしよう。

ある気象サイトでは、一昨日は「雨は避けられないでしょう」とのことだったが降らず。昨日は「午前中からポツポツと降り始め、午後はザーザーと降るでしょう」という予報だったが午前中は全く降らず、午後から夕方にかけてポツポツと雨が降り始めた。いろいろと難しいのだろう。
颱風が接近しているという実感は全くない。

いつまでも夏の気分で居ると、今に痛い目に遭うぞ!と思うのだが、このこのサイトの今日の最高気温の欄には31℃という凶悪な数字が書かれている。
…暑さ寒さも彼岸迄、今日は彼岸の入りなのだ。今日迄なのだろうと気持ちを落ち着けながら、別のサイトを見ても、29℃とある。こちらのサイトを信用する事にした。2℃の差はかなりキツい。…本当に今日迄にして欲しい。

一昨日のうちに買っておけば良かった…と思いながら、傘もささず来月の語学テキストを買いにゆく。
雨はどの程度なのだろうかとベランダに出たら、部分的に夕焼けがあり、驚いた事に日没の時間だと言うのに虹が掛かっていた。それも「橋脚」の部分はかなりはっきりと見える。夕焼けと虹を同時に見たのは初めてだった。ほぼ半円形の立派な虹だった。さすがに紫や青はぼんやりとしか見えない。

部屋からは西の空が見えないが、夕焼けと虹が見えると言う事は、太陽が出ていると言う事だ。外出を決断した。

「テレビで〜語」も来月から「新学期」に入る。
さて、意気込んで始めた今学期、何点くらいあげられるだろう?そう考えて愕然とした。
先ず、暑さでへばった月を除くと、真面目にやった月は半分くらいしかない。…いや本当に真面目に取り組んだのだが、どう考えてもその月の内容をどの位理解出来たかを客観的に判断してみると、せいぜい半分くらいしか理解出来ていない。
「25点か…」隣の人が聞いたら意味不明であろう呟きをバスの中で漏らす。

本屋に着いて、激しく迷う。テキストに「再放送」と書いてある。

今年度から外国語講座が大きく様変わりしている事には気が付いていたが、このような事は初めてだ。ドイツ語、フランス語、両方のテキストを見ると、確かに見た記憶がある。見た記憶があると言う事はそのテキストが家にあると言う事だ。

このようなとき、貧乏なわたしは激しく迷う。番組を使い回しするのであれば、こちらもテキストの使い回しをしようか?6ヶ月と言えど、結構な出費なのだ。よく見ると、番組の一部はちゃんと新しい内容になっている。
さすがNHK。そう易々とテキストの使い回しが出来ない仕組みを作っている。

新しいクルーは、新たな気持ちで取り組みたいものだ。そう考えて蛮勇を奮って(そんなに大袈裟な事だろうか?)テキストを新たに購入し続ける事にする。
再放送するクルーは、漫然と見ていて内容が面白く、とりわけドイツ語は、しっかりやっておけば良かったと思ったクルーだ。

余裕があれば、25点だった前期のテキストを復習したり、他の参考書にも手を出すことが出来るかも知れない。

もうすぐ10月に入る。
今日は暑いようだが、もうひと月経ったらほぼ確実に寒い季節に突入している筈だ。何故か今年は秋になって、鬱状態が厳しくなってしまったが、寒さが訪れれば少しは楽になるだろう。
寒さという別の厳しさは、当然のように待ち受けているだろうが…。

20080916

志賀高原 行

最近思うように歩けない事にぶつくさ言っているばかりだったので、リハビリを兼ねて9月14日、志賀高原の高天ヶ原まで行って来た。と言うと格好良いのだが、女房殿に連れて行かれたと言った方が正しい。どこかに行くにしても車ばかりで、周りの景色を見る事がなかなか出来ないので、バス〜電車で山に行きたかったらしい。それもひとりではなく。

どうでも良いが、高価い!高価過ぎるぞ!長野電鉄!!。

わたしの方は1km歩くのも精一杯の状態なので、登山は諦めてもらい、ロープウェイ〜リフトと乗り換えて頂上迄運んでくれると言う何とも、情けないと言うのか、ずぼらと言うのか、恐らく結構歩けた20代の頃だったら頭から軽蔑していたであろうコースを選んでくれた。

だが、山は山。乗り換えのときなど、どうしても坂道を歩かなければならない。しかも、観光開発が進んでしまっている所は歩く通路がきちんと舗装してあったり、板が敷き詰められていたり、つまり足にかなりの負担をかける構造になっている。

最大の故障箇所の右股関節をかばって歩く為、とりわけ下り坂では腰や膝に負担がかかる。

体重を大幅に落とさなければ…と痛切に感じた。

だが、行って良かった。
空の色、風の香り、そして何より周りの風景が全く日常と異なる。

信濃に戻って来たとは言え、大通りの脇に住まいを選んでしまった為、県外の人が抱くであろう信濃のイメージ、「自然豊かで、爽やかな…」とはかけ離れた生活をしている。
先日、井の頭公園に行った時は普段より多くの昆虫や植物に囲まれかなりショックだった。

高天ヶ原には、囲まれていたい環境があった。と、思い切って言ってしまおう。

実は頂上に着く迄なかなか感性が動き出さず、山や植物を見ても無感動だったのだが、植物園にある花々に10頭程のクジャクチョウが乱舞する姿を見て、心が動き始めた。
あれだけの頭数のクジャクチョウを一度に見たのは初めてだ。

あまり動けないわたしをチョウの園に置いて、女房殿はあちらこちらに歩き回っていた。本当は思う存分に歩きたいのだろう。いつか、一緒にその願いを叶えさせてやりたいものだ。それはわたしの為でもある。

わたしも少しは歩いたのだが、どう考えても合計で3kmくらいなもの。情けないが、それでも股関節に痛みが宿ってしまった。
痛むのは若い頃と同じなのだが、要するに、気力が衰えて来ているのだろう。真剣にリハビリをしようと言う気になった。これでは人生がつまらな過ぎる。

どの位、山頂に居たのだろう?最終のゴンドラリフトに間に合うようにと、急ぎ目に引き上げることにした。
リフトの中では激痛が走る。歩いた後、バランスを取る為に微妙な動きが必要な環境に身を置くとどうしてもこうなる。

ロープウェイの中では椅子席を譲られたが、動いているロープウェイの中では歩く事もままならない。終点に着いた時、丁寧にお礼を言ったが、ちょっと失礼な事になってしまった。

ホテルで温泉に浸かって行く事にした。
800円。と言われ、ふたり分だと思って1000円札を出したら、ひとり800円だと言う。当然大浴場を使えるもの…と思いきや、反対方向の浴場への行き方を案内された。
それが粗末なものだった事も呆れ返ったが、湯の熱さにも驚いた。これでは足湯しか出来ない。と足だけを湯に入れていると、見る間に真っ赤になった。
誰も入っていない事を良しとして、水をじゃあじゃあ入れる。ようやく一角が身を沈めることが出来そうな温度になったので、少し浸かったが、果たして何分だったのだろう?恐ろしく高価い温泉だった。

湯の質は良い。

帰りの電車の中から中秋の名月が見えた。

20080901

夏の終わりの豪雨が去って

昨日(8月31日)は二百十日。だが、日本列島に絡み付くように広がっていた前線に伴う雨雲は剥がれて行った。太平洋上にも颱風の発生は見られなかった。

今回の豪雨は所謂ゲリラ豪雨(〜雷雨としているのは極限られたサイトだった)とは異なり、オホーツクに停滞している高気圧の為に身動き出来ずに停滞していた前線に南からの湿った空気が吹き込んだ為に起きたとされている。実際に衛星画像を見ると、日本列島に沿うように分布していた雲に、南から、それとは氏素性の異なる雲がぺたぺたとくっついてゆく様子が分かった。

ここ善光寺平では雨はそれ程激しくなく、むしろ、今にも止みそうな雨がいつまでも降り続く、そんな天候だった。
仮に今が戦時中で、情報統制が徹底していたら、あの雨が多くの地方で大被害を出していたとは知る事も出来ず、それを感じ取る事も出来なかったに違いない。

前回、日本列島の気象は熱帯のそれであると書いたが、やはりそうでもなさそうだ。季節は少しずつ動いている。
車道の脇に植えられている桜の葉も色づき始めた。…とは言えその幹にミンミンゼミが留まり、盛んに啼いているのだが。

今年の天候は、夏になる前に暑くなり、秋になる前に涼しくなってしまった。その様に捉えるのが最も妥当であるように思える。

昨日は局地的な雨を降らせていた浅間山方面の積乱雲と北側の層雲の縁を造る鰯雲が見事なコラボレーションを見せていた。

夏と秋が同居しているような光景だったが、秋と言うにはまだ早いという感覚がわたしの身体の中にある。それは空の色であり、空気の湿り気であり、聞こえて来る虫たちの声からの判断なのだが、東京で培った9月の暑さへの警戒感も少し混じっているようにも思う。

実際に今日(9月1日)は暑く、数は少ないもののミンミンゼミが盛んに啼いていた。