ベランダの縁に留まっていたクサカゲロウが丸めたセロハンテープの様に見えた。
この頃しばしばてんとう虫がやって来る。昆虫たちの営みが、今も続いている事を確かめる事が出来る事は嬉しい事なのだが、やって来ては殆どの場合、サンダルやその周辺に糞をして行く。あれは何故なのだろう?ちょっと迷惑している。
昨日あたりから雲ひとつなく、満月や、今日の立待ちの月(今月もそう言うのだろうか?)が、くっきりと見えた。
今朝は5時に4.6℃を記録し、これが最低気温になると思っていたのだが、7時に再び気温が下がり、4.3℃を記録した。だが、このところそれでも暖かい。
昼間は降り注ぐ太陽に暖められ、15時に17.2℃迄気温が上昇する。部屋の中の気温は20℃を越えた。
山々は紅葉が麓迄届き、全山真っ赤になっている。そこに夕日が当たると燃え盛る山を見るようだ。
この地域の最大の財産は、これら四季折々に豊かな表情を見せる自然の美しさである事は(多分)誰もが分かっている事だと思いたい。
だが、何故この宝を壊し、ゴミを造るような事業が平気で行われ、或いは行われようとするのだろうか?
今も野尻湖周辺、赤川では産業廃棄物処理場の計画が再燃し、多彩な方々の貴重な時間が、その反対運動の為に割かれている。
あのロマンティックな場所に、著しくロマンティックでない計画が強行されようとする。その感性は、わたしには到底理解出来ない所だ。
この計画は、極めて杜撰なもので、計画の中には廃棄物は地下水と触れない、などと言う内容すら含まれている。それが簡単に出来たら、恐らく、核のゴミは今程騒がれず、莫大な資金もそこに投入されていない筈だ。
どこの地方都市も同じだと思うが、財政は逼迫している。「立案者」はそこにつけ込む。
三宅島ではそこら中に天然記念物に指定されている鳥たちが飛び交う環境の中、東京都知事の肝煎りで「三宅島をマン島のようなバイクの聖地にしよう」とバイクレースが行われた。
三宅島に行ったとき、その昆虫たちの豊富さにも驚かされたが、それらのうち幾つかの種は滅びに向かう道が、突然敷かれたようなものだろう。
この辺りの「経済」の人の感覚が理解出来ないのだ。
既にある、宝物を何故わざわざ捨て去り、破壊し、そして新たに「ゴミ」を金かけて造ろうとするのだろう?
夏の終わりに行った志賀高原も、わたしの目からはズタズタに引き裂かれた森林としか思えないスキー場が「売り」となっていた。その「売り物」は衛星画像で見ると不気味な造形を呈している。
そこにバブルの時代。ゴルフ場が加わった。破壊と不気味なオブジェはより一層その空虚を広げた。更にオリンピックがあった。どう考えてもあれは失敗だったと思う。
為政者はオリンピック以後のことをどう考えていたのだろう?
などと考えているうちに月が高く昇ってしまった。さすがに寒くなって来た。
暖かいのは来週頭くらい迄で、その後雨を経て、寒さはまた一歩、その足取りを進める。21日には最低気温が0℃と予想されている。盆地で0℃なら、少し高い所はもはや完全な冬になる。
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その後、午後になって気象サイトを見てみると、21日の予想最低気温は-2℃となっていた。最高気温は6℃。どうやら冷え込むのが早まったようで、18日の最低気温5℃が19日の最高気温と等しくなると予想されている。その日から雪の予想も出されている。
本格的な冬は、予想以上に早く来そうだ。
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