昨日(4日)の最高気温10.8℃は3日の夜中の気温にすら届かなかった。
札幌では初雪が降ったと言う。長野では飛沫のような雨が朝方本格的になった。心なしかうっすらと、日本海に季節風の作る筋状の雲が見える。
これは寒くなるぞ。と身構えたものの、現実は想定していた寒さより遥かに寒かった。その寒さに北から東の風が加わり、体感温度はより低いものになった。
その為、夜になって星を見ようとベランダに出た時、昼間より暖かく感じた。実際の気温はどうなのだろう?と気象サイトを見ると、低かった日中の気温から、更に下り、今日の朝6時には1.8℃を記録した。
それでも風がない分外に出ても昨日より寒さを感じない。
外より遥かに高い筈の室内で寒さを感じ、ストーブを点けてしまう。未だに東京で養った寒さに対する軟弱さから抜け出していないようだ。
長野市内では今日、初氷を観測したそうだ。
この辺りではそのような気配はない。長野市と言っても広い。恐らく戸隠辺りだと思う。
辺り一面霧が漂い、その中をウォーキングの方々がぶつかりそうになりながらすれ違って行く。風情はやはり冬だ。
春は遅く来るくせに、秋や冬はやたらに早く来る。それがこの地域の気象なのだと諦めるしかないか…。
30日に降った山々の雪は未だに残っている。雪の下には紅葉の層がある。山があると、季節が立体的に感じられる。毎年思うのだが、秋と言う季節は2000〜3000mくらいの厚さしかない、薄い板状の季節なのではないだろうか?
トーマス・マンの『トニオ・クレーゲル』の冒頭を思い起こさせるような弱々しい冬の太陽が霧雲の向こう側に見える。この太陽。日中の気温をどの程度押し上げてくれるのだろう?
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