昨日の午前中、雨だったので躊躇っていたのだが、通院してしまって良かったと思っている。病院から帰って来たときは一時薄日も射したのだが、その直後から気温が下がり始め、激しい風が吹き始めた。雨も横殴りに降って来た。
夜中、何度か風の音で目が醒める。結局3時頃起きてしまった。長野県の北部は雪に変わると天気予報では言ってたが、どうなったのだろう?とベランダに出る。風は音を立てて吹きすさんでおり、若干の雪も交じっていた。
気温の確認を怠っていた為、どの程度だったか分からないが、かなり寒かった。
そのような時は大人しく部屋に閉じ籠っているべきだった。少し風邪気味。身体が芯から寒い。禁断のインスタントラーメンに走る。
星空ではなかった。その事ははっきり覚えているのだが、降っていた雪は、頭上の雲からのものだったのだろうか?そんな疑問が明るくなってから芽生えた。
現在(13時30分程)頭上は良く晴れていて、周りの山々に少し雲が付いているだけだ。だが、細かな雪が北風に乗ってやって来る。
北側の低い山には雲はない。雪は相当遠くから運ばれて来ているらしい。これで頭上に雲があったら、天気は雪、それも吹雪と判断していただろう。それだけの量がある。
昨日の診療には戸惑わされた。
このところガザの虐殺が続いていた為、興奮していたのか、とりあえず動く事は出来ていた。資金が潤沢にあれば東京に出掛け、デモに参加する事もあり得たと思う。だが、身体は重く、調子としてはそれ程良くなかったと判断出来る要素は沢山あった。
その事を伝えようとしたのだが上手く行かず、考え込んでしまっていた所に医師から質問があった。
「で、論調はどのようなものなのです?」
しどろもどろになってしまった。
つまりは診察の数分の間にまとめ切れるだけ、論調を理解していなかったと言う事だ。
先ず、マスコミの論調とBlogやメーリングリストなどWebでの論調の間にかなり開きがあると言う事から始めるべきだった。
マスコミの論調は今だ変わらず、発端はガザからのロケット弾攻撃に耐えかねてイスラエルが「戦争」に踏み切り、暴力の連鎖が続いている。そうしたものだ。
そして何故かいつも、パレスチナはテロリストであって、イスラエルは戦士なのだ。
この論調はそのままサイードが『イスラム報道』で明確に示した欧米の報道のされ方に当て嵌まる。ひとつの偏見と言っても構わない。
Webでの論調、主にアクティビストのそれは、過去60年間、一貫として続けられているのはイスラエルによるパレスチナへの一方的な、攻撃と(入植地を含めての)侵略。そのようにまとめる事が出来ると思う。
わたしの抱いている思いは後者に属する。偏向しているか?
少なくとも(読んだ量は当然の事ながらマスコミの方が遥かに多いのだが)日本のマスコミは殆ど欧米の報道機関からの翻訳に等しく、欧米のマスコミの論調には同意出来ない。
これ迄読んで来た数冊の本から得た、100年スパンの歴史や国家と国民との間にある無視する事の出来ないずれや矛盾についての論考を加味してもイスラエルを「中東唯一の民主国家」として認識する事は出来そうにない。そもそもユダヤ人とは何なのか?
やはり考えは方々に拡散して行ってしまう。
今回の出来事をただ単に「イスラエルのやり過ぎ」として捉えるならば、出来事はとりあえず終結している事になる。
だが、ガザが何故ロケット弾攻撃を止めないのか?という問いに真剣に答えるとしたら、陸地も海も国境は閉ざされ、生物として生きるだけの物資にも事欠く(仕事は勿論ない)現状、つまり人間として生きるに足る場を与えられず、ガザ全体が広いゲットーと化している現状から解きほぐして行かねば理解にはほど遠いのではないか?
それをしない答えは欧米のマスコミ論調に顕著に現れている。何故彼らはロケット弾攻撃を捨てないのか?それは彼らがテロリストであり、何故なら彼らはイスラムだからだ。そう言う事になってしまう。
これは人間を人間として理解する事ではない。わたしはそう判断する。
わたしのこの判断に決定的とも言える影響を与えた岡真理さんの講演の様子がYouTubeで配信されている。
リンクしておきたい。
岡真理さんの講演1
岡真理さんの講演2
岡真理さんの講演3
岡真理さんの講演4
岡真理さんの講演5
岡真理さんの講演6
岡真理さんの講演7
北側の低い山は、先程迄雪に霞む程度だったが、じわりじわりと雲に覆われ始めた。あの雲が頭上にやって来るのも時間の問題だ。
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