嵌った。それもかなり重症の嵌り方だ。
ブログの左上の固定位置にLute Playerという題の絵を貼り付けてあるのでも分かる通り、昔から嫌いな楽器ではなかった。だが、これ程集中してリュートの音楽ばかりを聴いているのは、初めての事だ。
お蔭でSpotifyがその半数がリュートのプレイリストを作ってくれる迄になった。
最初はリュート奏者であれば、誰でも良かった。片端から聴いた。するとその内に好みというものが出来て来て、今ではお気に入りのリュート奏者が何人かいるようになった。
Christopher Wilson、Joachim Held、John Johnson(彼には自作の音楽に自作の詩を朗読で載せるという意欲的なCDもある)、Jordi Savall、Rosario Conte、女性ではShirly Ramseyと言ったところが光芒を放っている。
リュートが巧いかどうかより、ちょっとした癖とか節回しが、こちらの感覚にフィットするかどうかが、好みの判断基準になっているようだ。
いずれもルネサンス期及びその前後の音楽を中心に演奏してくれるのも嬉しいところだ。
しかしあれ程調弦が不安定な楽器と、良く根気強く付き合っているものだと感心してしまう。勿論、演奏に音程の不安定さはない。
ギターの前身として位置付けられる楽器だ。ギターより少しくぐもった音質を持っており、何より、その低音の充実ぶりが魅力のひとつだ。
リュート音楽に嵌り始めてかなり経つが、少しも飽きる事がない。それどころか、明日はどんなリュート奏者に逢えるか、楽しみで仕方がない。
音楽を聴いていると、その世界の広大さにいつも驚かされる。
いくら聴いても、リュート音楽が尽きる事はない。正に汲めども尽きずという状態だ。
嬉しい事だ。
当分空いた時間はリュートを聴いて過ごす毎日が続くのだろう。