20190102

歩行のレッスン

まず姿勢。
頭のてっぺんから糸が出ていて、それに体全体がぶら下がっているイメージで、立つ。そうすることで脱力する事と、真っ直ぐ立つ事が両立出来る。

次にその姿勢を維持したまま、臍から糸が出ていて、それに引っ張られるイメージで歩く。

そうすることで、無駄な力を掛けずに、速く歩く事が出来る。

後は手を勢い良く、大きく振って、投げ出された脚を、踵から地面に着く事を意識して歩を進める。

これが、私が毎日歩く時、意識している内容の全てだ。

簡単なようでいて、なかなかに難しい。
意識してすぐは出来ていても、5分もすると乱れてきて、いつの間にか、背は丸まり、脚を引き摺るように歩いている。

これではいけない!とまた姿勢からイメージを作り上げ、手を大きく振って歩き出す。

その繰り返しだ。


毎日、家の近くの公園を、2、3周する。

感心してしまうのは、その公園の歩道が、落ち葉などで蔽われておらず、雪が降った翌日などは、きちんと雪掻きが施されていることだ。

どなたかが、毎日手入れをされているのだろう。

頭が下がる。

その好意に甘えたまま、歩行のレッスンをしている。


普通の人ならば幼児の時に、このレッスンは修了しているのだろう。だが、私は小学生2年の時、脚の手術をした時から、意識的な歩く練習を繰り返している。

大学は地質学を専攻したが、その時も、痛切に意識させられたのが、自分から歩く事の重要性だった。

私は人生の中で、歩行のレッスンを繰り返して来たような気がする。

2019年が明けた。

今年の目標として、美しく歩く事を上げてみたらどうだろうかと考えている。

毎日のリハビリに、ひとつ目標を加えてみるのだ。

久し振りに出会った人が、歩き方がかわったなと思ったら大成功。

歩くという、基本的な動作に、これ程拘らなければならなかった人生に、今度は積極的に挑んでみるのだ。

今年は、私にとっては珍しく、新年の誓いが出来た。

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