夏の扉へ
Wir sollen heiter Raum um Raum durchschreiten, -H.Hesse-
20250719
イタリア食紀行
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半日か、かかっても1日あれば読み終える事ができるだろう。最初、そう鷹を括っていた。ところが読み始めてみると、単にイタリア全土の食を紹介しているだけではなく、イタリアの歴史・地理・文化にも深く触れられており、採り上げられている情報量が半端ではなかった。 結局、読み終える迄2日半掛か...
20250713
魚が存在しない理由
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4年前、キャロル・キサク・ヨーンの『自然を名づけるーなぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』を読んでいた。だから本書『魚が存在しない理由ー世界一空恐ろしい生物分類の話』の「オチ」はあらかじめ知っていたと言える。 最先端の分類学である分岐学では、魚類という分類項目は存在しないのだ...
20250627
カンタさんの古代桜とB29
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最初、著者の半生記なのだろうかと思った。 だが読み進めるうちにすぐにそうではないと理解した。著者は自分の想像力を駆使して、小説を創作している。その事を理解して、読み返してみると、小説が持つリアリティに驚かされた。 名前を出しても良いだろう。 著者の三嶋寛さんは今年86歳。戦争を記...
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20250620
ajides
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パロディーTシャツと呼ばれているのだそうだ。 もし、当時この言葉を知っていたら、或いは店のどこかにこの言葉が書いてあったら、私は確実に、そのTシャツを買っていただろう。 御徒町のアメ横の、怪しげな洋品店の店先に、それは展示されていた。 adidasのロゴそっくりに、魚が並べられて...
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20250609
活動的生
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母語で考えるとはいかなる事か。その事を考えさせられる1冊になった。 『人間の条件』は最初に志水速雄の訳で、そしてその後牧野雅彦の訳で読んだ。 今回読んだ『活動的生』は『人間の条件(Human Condition)』のドイツ語版『Vita activa』からの翻訳になる。訳者は森一...
20250510
石牟礼道子全集不知火別巻
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昨年の1月に思い立っている。すぐ実行に移したので、ほぼ1年半掛けた事になる。石牟礼道子全集不知火の全巻読破を成し遂げた。 全集編纂後の作品や対談は、既に読んでいるので、石牟礼道子さんの作品は、全て読破した事になる。 振り返って胸に迫ってくるのは、やはり石牟礼道子という作家は、並の...
20250425
ガザ日記
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月に1冊ずつでも、パレスチナ関係の本を読むようにしている。 それは彼らに加害する西側に属する者として、人間らしく生きる為の一縷の矜持を保とうとする、私の悪足掻きのひとつなのだと思う。 本書『ガザ日記ージェノサイドの記録』は、そんな私の読書歴の中でも、パレスチナの、ガザの現実を、リ...
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