20140303

名曲のたのしみ

少し失望している。

失望という言葉は大袈裟のようにも思える。だが敢えて使った。それだけ期待していたのだ。

期待していた程のものではなかった。
残念だ。


それより先に喜ばなければならない。
月に一冊ずつ買って来た吉田秀和さんの本『名曲のたのしみ』が第1巻から第5巻迄、遂に揃ったのだ。
それ程安い本ではない。しかも第1巻を購入してすぐに腰巻きに、「番組41年間の放送データをまとめた小冊子をプレゼント」と書いてあることに気付いた。

何か、こう…凄そうではないか。

それ故、古書には手を出さず、全て新刊で揃えたのだ。

正直かなり揃えるのに苦労した。楽ではなかった。
なので日に日にその「小冊子」なるものに対する期待が膨らんでいったのだ。

…少なくともCDは付いているのではないか?

先月遂に最期の一冊が届き、その日のうちに応募券を切り取って官製はがきに貼り、投函した。

一昨日それが届いたのだ。

当初、その冊子を単独で写真に納めるつもりだった。

だが届いた封筒は、妙に薄かった。

写真の右端に横向きで一部が写っているのが、件の冊子だ。

何と言う事はない。NHK・FMで放送された『名曲のたのしみ』で使われた曲名がリストアップされた、本当に単純に41年間の番組のデータだ。

物凄く良いプレゼントを期待していた私は、正直力が抜けて床にへたり込んだ。


だが、本の内容は充実している。一冊に1枚CDが付いていて吉田秀和さんの声を聞くことが出来る。
…とは言っても話だけで曲は入っていない。

やはりこのシリーズはちょっと高すぎる感がある。その旨をアンケート葉書に書いて送った。


当初、このシリーズの第5巻にまとめられる筈だった、モーツァルトに関する書籍の刊行が決まったとの報せが同封されていた。

1冊の一部だったものが3冊で企画され、それが膨らんでやはり全5巻で出されることになったようだ。

吉田秀和さんの本『モーツァルト その音楽と生涯』となる予定だそうだ。


それにもCDは付いてくるのだろうか?

いずれにせよまた出費が嵩む。

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