20080115

『王歌』が来る

今日の一日は昨日程寒くはなく、体調も少し戻って来たのでほっとしている。
今朝7時、Webの気象サイトには-4.9℃という数値が記されていた。一体何度迄下がったのだろうか?

若い時代には冬が好きで、寒さには滅法強かった。それが一体何だ?この体たらくは!(殆ど年寄りの冷や水状態である)と、昼間散歩に出掛ける。陽の光が程よく辺りを照らし、確かに昨日より暖かく感じた。だが寒い。
ほんの少し風が出て来たのに耐えられずとっとと退散した。

退散しつつ道路脇の樹木を見ると、木の芽はほんの少しずつだが成長して来ている。きちんと春の準備をしている。

寒さから近くのラーメン屋に強く惹かれるがお金がない。また、ラーメン程誰かが食べているのを見ると美味しそうに見えて、自分で食べるとそれほどでもないという食べ物も少ないと、いつも感じている。割と簡単に誘惑を断ち切る事が出来た。

階段を登りかけた所で何か郵便物はないかと思い付き、建物の裏側にある郵便受けを見に行く。幾つかの(女房殿宛の)郵便物を押しのける様に本が1册届いていた。今迄寒さに震えていた身体に血が通うのを感じた。

探し始めて何ヶ月経ったのだろう?ひょっとすると年の単位かも知れない。
小川国夫の『王歌』が届いていた。

部屋に入り、早速読み始める。贅肉をとことん迄削ぎ落とした小川国夫の文体がそこにあった。

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わたしとしては散歩に出掛けた事は快挙だったのだが、その日、山麓に住む方が(その方が『王歌』を教えて下さったのだが)-12℃程の夜明けから-3℃程の夕方迄の一日の移ろいをBlogで伝えて下さった。この寒さの中で、外に出て写真を撮っていらっしゃった。わたしには殆ど超人の行為としか思えない。

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